昨日、プロ野球の今季の最優秀選手(MVP)の発表があり、セリーグからは広島の新
井選手、パリーグからは日本ハムの大谷選手がともに初選出されました。
最優秀選手はその年に最も活躍した選手を表彰するものであり、レギュラーシーズンの
優勝チームから選ばれることが多くなっています。
(但し、2013年に60本の本塁打を打ったバレンティン選手のように稀有な成績や記録
を残した場合には2位以下のチームから選ばれることがあります。)
そういった観点から 、大谷選手は「二刀流」で活躍し、レギュラーシーズンの優勝や日
本一に貢献したことで、3位までを連記する方式のMVPの投票で、有効投票を投じた
254人のうち253人が1位票を投じるという圧倒的な高評価で受賞しました。
ただ、11/25に発表された「ベストナイン」で投手と指名打者で選出されたことに対し
ては異議があります。(本人に対してではありません。)
なぜなら、「ベストナイン」はシーズンで好成績を残した投手・捕手・一塁手・二塁手
・三塁手・外野手(+パリーグは指名打者)のポジション別に記者投票によって選出さ
れるものです。
ちなみに、今年の「ベストナイン」は、
上記のようになっていますが、私は選ばれた選手を問題視してるのではなく、選ぶ側の
プロ野球取材歴5年以上の担当記者に問題があると思っています。
投手での大谷投手は規定投球回数に3イニング足りずに10勝4敗の成績ですが、ソフト
バンクの和田投手は15勝、ロッテの石川投手は14勝で最優秀防御率、どう考えても「ベ
ストナイン」は和田投手か石川投手です。
打者としての大谷選手は323打数で打率3割2分2厘、22本塁打、67打点という成
績で規定打席に達していません。普通に考えれば、583打数で打率2割5分2厘、35
本塁打、103打点という成績の西武メヒア選手が「ベストナイン」です。
どう考えても投票する側のプロ野球取材歴5年以上の担当記者に異議があります。
確かに大谷選手は「二刀流」として超一流の選手ですが、ポジション別では決して飛び
抜けた成績を残していない選手をなぜ選んだのでしょうか。
おそらく、「記録」よりも「記憶」で選んだような気がします。
パリーグの投手が仮に来季15勝しても 「二刀流」の大谷選手がそこそこ活躍したら、
自分より低い成績でも「ベストナイン」に選ばれてしまうと思ったらモチベーションが
下がってしまいます。
大谷選手はこれまでにいなかったタイプのため、選考の基準があいまいな点があると思
いますが、今後は選手のモチベーションが下がらないような、誰もが納得できる基準を
設定してもらいたいと思います。